シュリーマンの語学習得のカギは「暗誦」にあり
このかんたんな方法とはまずつぎのことにある。非常に多く音読すること、決して翻訳しないこと、毎日一時間をあてること、つねに興味ある対象について作文を書くこと、これを教師の指導によって訂正すること、前日直されたものを暗記して、次の時間に暗誦することである。
出典:古代への情熱-シュリーマン自伝(岩波文庫)
英語を短期間で習得するためにシュリーマンがおこなった方法がいくつか列挙されています。
- 非常に多く音読すること
- 決して翻訳しないこと
- 毎日1時間を当てること
- つねに興味ある対象について作文を書くこと
- 教師の指導によって(作文を)訂正すること
- 前日直されたものを暗記して、次の時間に暗誦すること
これが語学習得の近道であり、「かんたんな」方法であるとシュリーマンは言っています。これらの方法を要約すると、学んでいる言語を「実際に使用」する、というのがポイントになっています。
僕もそうでしたが、例えば英語の勉強をするにしても、僕たちは「実際に使ってみる」という視点を欠いてしまいがちです。英語試験のハイスコアを持っているけれどまったく喋れない、とか、そういう人が非常に多い。
この点シュリーマンは違っていて、学習の過程で英作文をガリガリ書いたり、英文を丸ごと暗誦して披露してみたりと、言葉を身体に染み込ませていく努力をおこなったんですね。
「できるようになってから ……」とか「英語をマスターしたら ……」などと腰が引けてしまう人は、未熟な段階でも良いのでどんどんアウトプットしていくべきだなーと。やっぱり使わなければ覚えないし、いつまでたってもマスターできませんから。
言語学習は「マネ」からはじめよう
できるだけ早く会話をものにするために、日曜日には英国教会の礼拝にいつも二回はかよって、説教を傾聴し、その一語一語を低く口まねした。
出典:古代への情熱-シュリーマン自伝(岩波文庫)
何事も「真似」から始めるのが良いと言われますが、シュリーマンも教会の説教を聞きに行っては口まねをしていたようですね。これはシャドーイングというれっきとした練習法で、僕も心からオススメしているアプローチでもあります。
シャドーイングの方法について(準備中)
ネイティブスピーカーの音やリズムを耳を傾けて身につけることは、語学の習得には必須なんですよね。これは教科書や単語帳だけでは絶対に身につかない要素です。当然ですが、やっぱりネイティブ最強ですよ。
ちなみに僕もシュリーマンの影響を受けて、オーストラリアは滞在中はクリスチャンでもないのに教会に通っていました。そこでネイティブの牧師さんの英語を聞いて、何となく真似をしていました。
英語がまったく喋れない状態でオーストラリアへ行って、1ヶ月後にはけっこう喋れるようになったので、前述のアプローチは有効だったと思います。
スキマ時間というスキマ時間を活用
私の記憶力は少年時代からほとんど訓練しなかったから、弱かったけれども、私はあらゆる瞬間を勉学のために利用した。まったく時を盗んだのである。
出典:古代への情熱-シュリーマン自伝(岩波文庫)
僕が一番好きなフレーズが、この「まったく時を盗んだのである」です。時を盗む、とはどういうことかと言うと、以下で紹介するような方法で時間を創出することを指しています。今風にいうと「スキマ時間の活用」ですね。
どのような使い走りにも、雨が降ってももちろん、一冊の本を手に持って、それから何かを暗記した。何も読まずに郵便局で待っていたことはなかった。
出典:古代への情熱-シュリーマン自伝(岩波文庫)
僕たちの手には常にスマホが握られているけど、これは考えもの。確かに便利だけど、そのぶん誘惑もありますからね。だらだら漫然とスマホゲームやネットサーフィンに時間を浪費してしまう人も多いです。
強い意志を持って、学習アプリやEvernoteを利用するのなら全然オーケーですが、自制心の無い方はあえて紙の本(洋書や英単語帳、参考書)を持ち運んでみるのが良いかもしれません。ある程度の不便さは勉強に効きますから。
いずれにせよ、「一分一秒も無駄にしない!」という姿勢が、高い集中力を生むことをシュリーマンから学ぶことができます。
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