大学生よ「TOEICスコアがあれば就活に有利」は嘘だから騙されるな

こんにちは、TOEIC985点ブロガーの相原 ユーキです。

僕には、民間企業の就職活動において内定が一つも取れず全滅してしまった苦い過去がある。今思い出してもけっこう凹む。

この記事の読んでいる大学生の中にも、先の見えない辛い時期を過ごしている人がいるだろう。そんなヒントになればと思い、記事を執筆した。

就活では「TOEICがあれば有利!」と言われるが、果たして本当にそうだろうか? この考え方に落とし穴はないのだろうか?

TOEIC985点、オーストラリア留学経験という武器が持っていながら就活で大失敗した僕が思うところを、つらつらと述べていこうと思う。

全部で8000字ぐらいあるので、適度に休憩しながら読み進めてもらえれば幸いだ。

結論:TOEICのハイスコアだけでは就活は上手くいかない!

さて、いきなり結論から入るが「TOEICで高得点が取れれば就活で勝てる」と思い込んでいる学生は今すぐ考え直した方が良い。就活はそんなに甘くない。

これは民間企業と公務員どちらも受けて、酸いも甘いも体験した僕からの警告であり、最大のアドバイスである。

……誤解して欲しくないのは「TOEICなんて不要だ」と言っているわけではない、ということだ。TOEICはむしろ就活に必須になっていて、たいていの企業のES(エントリーシート)にはご丁寧にTOEICのスコアを記入する欄まで設けられている。

皆が知っているクラスの大企業の総合職を狙うなら、少なくとも700点、欲を言えば800点以上は無いとアピール点にはならないだろう。TOEICはもはや必修科目になっていて、抜きん出たスコアがないと「目立てない」のだ。

では抜きん出たスコアを取ってしまえば良いのだろうか? 僕は数年前、そのように錯誤してしまい就活を棒に振った。この過ちを正す前に、まずは僕自身の就活体験について少しだけ述べさせていただく。

 

TOEIC985点、AUS留学経験ありでも就活全滅した僕の実例

大学時代の僕

僕は北海道の小樽商科大学という単科大学に在学していた(マイナーではあるが、一応国立大学である)。

大学ではアカペラサークルや軽音サークルに熱中しており、授業にはほとんど出席していなかった。そのためGPAは1.0ポイントを下回り、大学2年の時点でストレート卒業が絶望的になっていた。それぐらいの劣等生だった。

オーストラリアへ留学(ワーホリ)

そんな僕でも、周りの同期が就職活動の話をし始めたときにはさすがに焦り出し、このままでは人生が積んでしまうのではないかとようやく思うようになる。それまで目を背けてしまっていた現状に否応もなく気付かされ、暗い気持ちになった。

留年もすでに確定していたから、同じように就活するわけにもいかない。「何か違うことをして差別化しなければ、絶対に就活で勝てない」そう思って、僕は海外へ留学してみることにした。どうせ留年は確定しているし、いっそのこと休学してみようと。

この決断じたいは後悔していない。英断だったとも思う。正規留学(交換留学)の資格を当然満たしていない僕は、ワーキングホリデービザでオーストラリアへ渡航。現地で生活基盤をゼロから築いたり、外国人と共に就労したりしながら1年間を過ごした。

英語学習に本腰を入れたのもシドニー滞在中で、自己紹介ができないレベルだった英語力は、帰国間際にはイギリス人と英語で議論できるレベルにまで向上した。

今思えばまだまだ未熟だったが、「何かを成した!」という確かな自信を日本に持ち帰った。

帰国後、TOEICスコア985を獲得

帰国してすぐにTOEICの模試を受けてみると、だいたい840点ぐらいのスコアだった。ワーホリ留学前は720点だったので、だいたい100点ぐらい伸びたことになるが、正直まだまだインパクトが足りないと考えた。

「TOEIC初回受験で900点台後半を取得する!」という目標を立てて、それから70日間毎日勉強する日々。寝食を忘れて、という表現があるがまさにそんな感じでTOEIC学習に打ち込んだ。

本番の試験の手応えはなかったが、結果は985点ということで、自分でも驚くようなハイスコアが一発で出てしまった。大学の講義中にオンラインで結果を確認したのだが、あまりにも興奮しすぎて教室を飛び出て家族に電話をしたぐらいである。

「これで就活はほとんど決まっただろ」と、ここで僕の悪い癖が出た。この思い違いのせいで、その後の就活を盛大に失敗することになる。

大企業病に注意

秋になり、就活活動のシーズンがやってきた。当時僕の友人のほとんどが就職活動をすでに終えていたから、僕は一人だった。大して情報交換もできず、自分で説明会に足を運ぶしかなかった。

この記事を読んでいる大学生の中にも、僕と同様に「大企業病」を患っている人もいるかもしれない。大企業病とは、文字通り、就活を通じて一切のリソースを大企業の選考にのみ投下してしまう病気のことだ。

大企業を目指すなと言っているわけではない。むしろ、人材育成制度や福利厚生がしっかりしていて人的なリソースにも恵まれている大企業に入ることは、その後のキャリア設計でも必ずメリットになる(これは後になってLINEに入社して痛感したことだ)。

僕が言いたいのは、就活のスタート時点から本命企業に照準を定めるのは戦略的に間違っているということだ。

就活を初めてすぐの頃の大学生なんて、世間知らずの子供に過ぎない。嫌なことはやらなくても良いし、好きでない人間とは関わらなくても良い。授業だって安パイさえ取っていれば良いし、期末試験だって一夜漬けでパスできれば良い。これぐらいの意識の大学生がマジョリティだと思う。

自分のことは冷静に観測できていないし、面接らしい面接も経験したことがない。これが就活のスタート時点だ。

そんな「子ども」が、髪の毛をかきむしりながらESを何十枚も書いて、ゲッソリするほど悩んで、いろいろな大人と話し、面接を幾度となく経験することで少しずつ成長していく。それが就職活動のプロセスであり、最大の意義でもある。

その成長を遂げるよりも前に本命の企業にアタックするのはどう考えても間違えているのだ。滑り止め企業(失礼な表現だが)で場数を踏んで、場慣れしてから本番の土俵に上がるべきだろう。

舐めプして全滅した僕の就活

僕にはその意識が決定的に欠けていたと思う。TOEIC985点というハイスコアとAUSでの留学経験があったため、正直言って就活では無双できると信じていた。ESはバンバン通るので、調子に乗って超・大企業にしかエントリーしなかった。

僕が生まれて初めて面接を受けたのが、当時の本命企業の一つであるブリヂストン。当然何ひとつ喋れないまま終了した。その後も一部上場企業の面接を立て続けに落ち、ようやく「勘」を掴んだ頃には持ち球はほとんど消化してしまっていた。

この記事を読んでいる就活生には同じ失敗を犯してもらいたくない。繰り返しになるが、就活では「滑り止め」で練習することが重要だ。行きたくなければ後から蹴ってしまえば良いのだから、興味がない企業でガンガン練習をするべきだ。

そして、いくらTOEICで高得点を取得したからと言って、面接ではあまり役に立たないということを付け加えておきたい。TOEICは基礎点。重要なのは後述するいくつかのスキルのほうである。

 

就活で内定を取るために必要なスキルと、その優先度(持論)

ここでは、就活で内定をもぎ取るために絶対必要であると僕が考えるスキルを3つあげてみる。(1)コミュ力、(2)専門分野、(3)リテラシーである。

TOEICでハイスコアを取るよりも、これら3つのスキルを身につける方が就活では間違いなく有利になるだろう。

1コミュニケーション力

面接をパスするために最も重要な能力は、言うまでもなく「コミュニケーション能力」である。コミュ力は、さらに3つの要素から成り立つと考えている。

質問力

「面接は学生が自分の半生について積極的に語る場である」と考えている人もいるかもしれないが、これは半分正解で半分不正解だ。実社会でも自分のことしか話さない独善的な人間は嫌われるが、面接試験においてもこれは変わらない。

あらかじめ用意したカンペをひたすら暗誦するだけの就活生も多いが、これでは面接官とコミュニケートしているとは言えないだろう。会話は双方の言葉のキャッチボールによって成立する。

相手からの質問に正しく答えることと同程度に、相手に気の利いた質問ができるのかが重要なのだ。これは「質問力」と言い、会話の潤滑油のような役割を果たす。

詳しくは齋藤孝さんの著書にて詳しく解説されているので、手にとって見て欲しい。「うまく話そう」「うまく話そう」という意識ばかりに傾いている人にとっては目から鱗が落ちるはずだ。

おじさんと雑談する力

これは、2チャンネルのとある就活関連のスレッドで見つけた書き込みだ。有益だったのでここでシェアしておきたい。

「友達のお父さんと世間話をするイメージ」というのが言い得て妙というか、面白い表現だと思う。

当時の僕はどちらかと言うと人見知りがちで、本当に仲の良い人としか雑談ができなかった。企業の採用担当者は赤の他人なので、苦戦するに決まっている。

また、面接官は30代〜40代の男性(おじさん)が多いように思う。そういう意味でも友達のお父さんと世間話ができるのは、実は重要なスキルだと感じる。

就活を控えている大学生は、できるだけ老若男女、幅広い世代の人と「普通に」会話ができる能力を身につけておきたい。

ロジカルに語れる力

就活生が身につけておきたいのが、「自分の考えをロジカルに語れる」というスキルだ。

なぜロジカル(論理的)でなければならないのか? それは、ロジックの通った話ならば、バックグラウンドを異にする人にも誤解なく意味が伝わるからだ。

皆が皆あなたがやってきたようなアルバイトをしてきたわけでもないし、あなたと同じ考えというわけでもない。世代だって随分違う。そんな制約がある中で、ロジカルではない「主観的な話」はまず通用しない。

自分の考えを理路整然と伝えるスキルは、社会に出てからも一層必要になるので、就活を機に身につけておくべきだ。以下の書籍が役に立つと思うので参考までに。

 

2これが得意だ!と熱く語れる専門分野を持つこと

就活で内定を獲得するための必要なスキルの2つ目は、専門知識である。やや訂正すれば、「これは得意だ!」と胸を張って語れる分野を最低でも一つは持つことである。

「大学で学んだことは何ですか?」という質問は、まず間違いなく聞かれるはずだが、そんなとき、「サークルで副部長を勤めた」とか「アルバイトで頑張った」とかいうつまらない話を聞かされる面接官の気持ちになってみてもらいたい。

取ってつけたような(誰でも話せるような)エピソードで、あなたを魅力的な人材だと判断してくれるだろうか? おそらく印象にはまったく残らないだろう。

大事なのは「熱量」。どれだけ熱く語れるかだと僕は思う。なぜその分野に興味を持ったのか、なぜそれを面白いと感じるのか、どのようなアプローチで知識を深めたのか。

仮に相手に興味を抱かせることまでできたら、面接はほとんど成功したと言っていいはずだ。

別に高尚な学問知識でなくても良い。くだらないことやバカバカしいことでも、突き詰めれば専門家になれる。大学期間は時間があるので、何か一つのことをとことん突き詰めてみてもらいたい。

ちなみに「TOEICの勉強を頑張りました」は底が知れるのでやめておこう。仮にあなたがTOEIC990点、英検1級、TOEFL30点を獲得したのであればアピールポイントにはなるだろうが ……

 

3就活の「常識」に騙されず、惑わされないリテラシーの高さ

就職活動では「情報収集能力」も必要になる。ここでいう「情報収集能力」とは、自分の頭の中のフィルターを通して正しい情報を選別する能力だ。

僕も含め、内定がなかなか取れない学生にありがちなのが、狭いコミュニティに身を置いてしまっているということ。サークルとか、仲良しグループとか、特定のコミュニティとか。

価値観が偏ると、自分に相応しい企業を選ぶことができない。例えば、僕の大学では銀行や証券会社、商社への就職が人気で、IT系ベンチャー企業は見向きもされない。 ……本心から金融系に就職したいのならば良いのだが、単に情報不足で「何となく」進路を決めてしまうのなら話は別だ。

自分と近しい属性の人間だけでなく、まったく異なる業界に関心を持つ学生、他の大学の学生、そして社会人とも関係を持つのが良いだろう。多様な価値観を知り、就活リテラシーを身につけてから選考に臨んでもらいたい。

 

就活で内定を取るためには、大学時代をどのように過ごせば良いのか?

では、就職活動を成就させるためには、どのような大学生期間を過ごせば良いのか? 前述した通り、僕は随分時間を無駄遣いしてしまったので、あくまでも反面教師として聞いてもらいたい。

「もしも僕がもう一度大学生をやるとしたら ……」という前提で、理想の過ごし方を考えてみた。現役大学生の参考になれば幸いだ。

 

英語を使う仕事に就きたいなら、TOEIC力よりも「英会話力」!

さて、ここまで「TOEICよりも他のスキルを!」という話を進めてきた。しかし、グローバル企業で英語をバリバリ使って働きたいという場合には、やはり英語力は重要なファクターになる。

TOEICよりも、英検・TOEIC・IELTSでアピールしたい

ご存知の方も多いと思うが、TOEICテストで測れるのは「リーディング」と「リスニング」のスキルのみである( ※最近では「TOEIC® Speaking & Writing Tests」という区分も新設されたが、そこまでメジャーではない)。

マークシート形式のテストなので、PDCAを回してガリガリと勉強すればスコアは面白いように上がる。この辺りは以下の記事を参照されたい。

リソースさえ投下すれば、TOEICは誰でも取れる。したがって、いくらTOEICでハイスコアを持っていても、イコール英語能力が高いとはならないのだ。

本気で英語力をアピールしたい大学生には、英検準1級(可能なら1級)やTOEFL、IELTSの受験をオススメしたい。TOEICとは違って「ライティング」や「スピーキング」といったアウトプット科目も存在しているため、より包括的な英語能力が身につくからだ。

もちろん、認知度の高いTOEICでハイスコア(900〜)を獲得した後に、だが。

 

手軽に英会話の特訓を積むなら、オンライン英会話一択

TOEFLやIELTSを受けよう!と思っても、「英語を喋る」環境は意外と無いものだし、恥ずかしさや抵抗感だってあるに違いない。

こんな人に僕が本気でおすすめするのが、「オンライン英会話」。Skypeを使って、自宅にいながら英会話のレッスンが受けられるサービスである。

毎日25分間、30日間話せて、月額料金はせいぜい6000円程度。コストパフォーマンスがとにかく優れているし、日々成長も実感できるから長く続けられるはずだ。

(ちなみに僕も、オンライン英会話を継続することで英検1級の2次試験(面接)をパスすることができた)

さまざまなオンライン英会話サービスがひしめき合っていて、どれを選んだら良いのかわからないかもしれない。そこで、僕がオススメするオンライン会話5社を比較してレビューしてみた。参考になれば。

今なら無料体験レッスンが2〜3回受けられるので、オンライン英会話初心者の方も軽い気持ちで挑戦してみてもらいたい! 意外と楽しくて25分なんかあっという間だ。

 

純粋な英語力では、長期留学者・帰国子女・ハーフには勝てない

グローバル職を目指す学生にとって決して無視できないのが、長期留学者や、帰国子女、ハーフの学生である。バックグラウンドを海外に持つ彼らには、純粋な英語力で敵うわけがないと思う。

そんなときあなたがアピールすべきなのは、英語試験のスコアではなく「ポテンシャル」と「努力量」である。計画 → 実行 → 検証 → 改善 というPDCAサイクルをしっかりと回したことをアピールしよう。

純粋な英語力では負けても、勝負の仕方さえ知っていればポストを奪われずに済むこともある。

 

就活生が絶対に読むべき、2つのエントリ

最後に、就活を成就させるために有益であると僕が考えるエントリを2つ紹介して、この記事を締めくくりたい。一つはLINE(株)の上級執行役員である田端信太郎さんのnote(有料記事)。もう一つは人気ブロガー トイアンナさんのブログ記事である。

1LINE役員 田端さんのnote

LINE役員 田端さんの「就活生よ!会社を褒めるな! むしろ正しくディスれ!けなせ!」は全就活生必読のエントリ。

面接選考において「自分を採用するメリットは何か」ということを企業に正しくアピールするためのマインドセットと具体的な手順が書かれている。

noteで500円ぐらいで購入できる、有料の記事だ。たった500円で価値観が変わり、就活を優位に進められることを考えれば、投資としては破格のコスパだろう。

田端信太郎のTwitter

 

2トイアンナさんの記事

人気ブロガー トイアンナさんが『ONE CAREER』という就活サイトに寄稿した「30分の準備でOK!明日までに作る面接官を感動させる志望動機」という記事も外せない。

内容は田端さんのnoteと一部被っているが、どちらも読んでおくことをオススメする。「御社の企業理念に感銘を覚えて志望しました ……」みたいな的外れなアピールをせずに済むようになる。

トイアンナのTwitter/ブログ

 

結論:TOEICのハイスコアだけでは就活は上手くいかない!

この記事のまとめとして、繰り返しになるが「TOEICスコアだけでは就活は絶対に上手くいかない」ということを述べておく。

正確には、TOEICスコアは必要だが、それ以上に次の3つのスキルが必要である。

  1. コミュニケーション能力
  2. 専門分野への深い理解
  3. 就活リテラシー

自分の頭の中のフィルターを通して正しい情報を選別して、有意義な就職活動を行ってもらいたい。

この記事を読んでくださった大学生の成功を心から祈っている。