【保存版】元税関職員がサルでもワカるように「免税範囲」を解説するよ

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免税範囲を詳しく見ていこう

では、いよいよ本題である「免税範囲」について詳しく見ていきます。

免税範囲とは?

免税範囲とは、文字通り「税金をかけられずに済む範囲」のこと。海外旅行の際は、上手に買い物をして、なんとかこの範囲内に収めたいものです。

成人一人あたりの免税範囲(表)

成人一人あたりの免税範囲は、以下の表のように決められています。

注釈でいろいろと細かいルールがありますが ……一旦置いておきます。

1.お酒 2.タバコ 3.香水 4.その他 の4項目に分かれていて、それぞれ「免税範囲」として数量や金額が設けられている、ということを押さえていただければ大丈夫。

1. 酒

酒類の免税範囲は、2280mlまで。 ……よく「3本」だと思われている方がいますが、それはあくまでも760mlボトルで3本、という意味ですので要注意。

2280mlからはみ出た部分については税金がかかりますが、このときの税率は、酒の「種類」によってさらに4つに分かれます。

  • ウイスキー及びブランデー:600円/ℓ
  • ラム、ジン、ウォッカ:400円/ℓ
  • リキュール、焼酎など:300円/ℓ
  • その他(ワイン、ビールなど):200円/ℓ

2. タバコ

タバコは、まず「紙巻」なのか「葉巻」なのかで分かれます。さらに、紙巻きたばこは「日本製」なのか「海外製」なのかでも分かれます(表参照)。

日本製の紙巻タバコ200本、海外製の紙巻タバコ200本、葉巻タバコ50本が免税範囲になります。

ここからはみ出た部分には税金がかかります。税率は、紙巻タバコは1本あたり11.5円、葉巻タバコは1kg(≒1000本)あたり12244円。

3. 香水

香水の免税範囲は2oz(オンス)、つまり56mlまでですが、ここでいう「香水」とは、PARFUM/PERFUMEと呼ばれる高級品のことなので注意。

僕たちがよく見かける「オーデコロン」や「オードトワレ」は、香水ではなく、後述する「その他」の物品に分類されます。

4. その他

酒、タバコ、香水以外のお土産は、基本的に「その他」というカテゴリーに入ると思っていて大丈夫です。

海外市価(外国のお店で買ったときの値段)の合計が「20万円」に収まるモノは免税になります。

20万円を超えてしまった場合、その部分には15%の税金がかかります。税額の計算は、以下のような式であらわします。

 

ただし、以下の2つのケースは例外になるので注意が必要です。

❶ 1個で20万円を超える品物→全額課税

例えば海外市価25万円の高級財布を買ったとして、ここから免税範囲20万円を引いて、5万円に対して課税 ……とはなりません。商品1個で20万円を超えるものは、そのまま全額が課税対象になるので要注意。

❷ 1品目の海外市価が1万円以下→免税

補足:例えば、NIKEのキャップ5000円分とNew Balanceのキャップ4000円分を買った場合、どちらも品目としては「キャップ(帽子)」で同一のため、合計1万円以下ならば免税になります。

 

次のページここまでの内容を踏まえて、実際に徴税計算をしてみよう

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