元税関職員が語る、成田空港(旅具部門)での仕事と一日の過ごし方

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税関職員(成田勤務)の働き方

僕は、入省後ただちに行われる、2ヶ月半に及ぶ税関研修(柏の葉)を終えたあと、成田税関支署の旅具(=旅行用具)通関部門という部署に配属になりました。このように最初の配属で空港勤務になる職員が多いです。

以下では、税関職員が実際にどのような働き方をするのかをご紹介します。班制とかシフトとか、そういうお話です。

空港勤務の税関職員はそれぞれ班に所属

僕は成田国際空港の第2ターミナルビルで検査官として働いていました(2ビルだけでなく、1ビルにも3ビルにも税関職員はいます)。語学が得意だと2ビルという基準があると聞きましたが、振り分け基準はあくまでもブラックボックスです。

それぞれのビルごとに「班」が組織されていて、新人は一人ずつどこかの班に配属されることになります(僕の班は12班あるうちの一つで、10人体制でした)。

班のメンバーの役職は、上から統括監視官、上席監視官x2、監視官x2~3、検査官x4。どこの班でもおそらくこのようなバランスで組織されているはず。班のメンバーは基本的に固定ですが、異動でメンバーが入れ替わったりすることもあります。

班ごとに10〜12日サイクルのシフトを回す

空港勤務の税関職員は、9時ー17時固定の働き方ではなく、一定期間で1周するサイクル(シフト)に従って勤務することになります。例えば次のような感じです(あくまで一例)。

  • 当直
  • 当直明け
  • 免休(オフ)
  • 日勤
  • 当直
  • 当直明け
  • 免休(オフ)
  • 免休(オフ)
  • 日勤
  • 当直
  • 当直明け
  • 免休(オフ)
  • ビルによって異なります。上記はあくまでも1サイクルのイメージ。

当直勤務は、午前中から働きはじめて、夜仮眠をとり、次の日の昼前まで働くシフトです。1サイクルにだいたい3回ぐらい入ってきます。当直勤務にも3種類あって、それぞれ始業時間、終業時間、勤務内容が異なっています。

日勤は1サイクルに3回ほどあります。9時ー17時という日もあれば、12時ー21時という日もあったりとバラバラ。日勤では「検査官」として検査場に立つことがほとんどです。

免休(めんきゅう)とはオフのことです。カレンダー通りの働き方ではないので、平日にもガンガン免休がやってきます。一般の人と行動が被らないのでかなり快適でした。

また、当直明けの日は午前中には帰宅できるので、明け → 免休 → 免休 は擬似的な3連休になります。毎サイクル必ず3連休がくるので、意外とハードではないと思います。

メインの仕事は、到着ロビー手前での「検査」

空港での税関検査は、海外から入国する外国人旅客や帰国する日本人旅客を対象として行われます。

帰国の流れは、飛行機から降りて → 入管で入国審査 → 税関で携帯品検査 → 到着ロビーへ という感じになっています。

基本的にはパスポートと申告書を提示していただき、いくつか質疑応答をして、パスポートを返却して終了です。場合によってはスーツケースを開けたり、身辺検査をしたり、別室で携行品をガスクロマトグラフィー検査したりすることもあります。

【保存版】元税関職員がサルでもワカるように「免税範囲」を解説するよ

2018.03.18

どの旅客を検査するのかは、決まっている場合もあれば、決まっていない場合もあります(これは機密情報なのでこれ以上は書けません)。ただ、税関職員の指示には素直に従ったほうが双方時間をロスせずに済みますよ!

ちなみに、高城剛さんが著書『LIFE PACKING2.1―未来を生きるためのモノと知恵―』の中で

……なにより、海外旅行となると、税関検査を突破しなければならないワケで、さすがに手ぶらが怪しいにもほどがあります(経験談)。こんな時こそスーツを着用。これで税関検査のハードルもグッと下がりました。

と書いています。滞在国、滞在期間と照らし合わせて、明らかに荷物が少ない場合は、税関職員の目からするとやはり怪しんでしまいますね(笑)。ミニマリストの方は要注意です。

 

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